グリーグのホルベア

グリーグのホルベルク組曲という曲があります。

ホルベア、とも呼ばれるそうですが。

 


Edvard Grieg's Holberg Suite for piano, Op. 40: No ...

 

グリーグノルウェーの作曲家です。私はペール・ギュント組曲やピアノ協奏曲などの有名どころしか知りませんでしたが、曲想的にはとても好みのタイプです。清潔感がありつつ、どこか自然でほっこりしているような。のどかな陽だまりのような。

 

そのノルウェーの同郷で、グリーグよりも2,3世紀ほど昔の文学家に、ホルベルクという人がいて、その死後200年の祝典のために作曲されたのが、この曲だそうです。

 

最初はピアノ曲として。その翌年に、作曲者自身が弦楽で編曲したのがこれです。

 


Grieg - Holberg Suite, Op. 40 - Part 1/5 - YouTube

 

 

確かに、式典の曲としては、弦楽のほうがあっているかもしれません。でも、個人的に聴く分には、ピアノの方が私は好きです。

 

 

 

 

この曲を私が知ったのは、音楽友達のつてがあったからです。

 

私の学生時代のピアノ友達や、今住んでいる場所での音楽友達が集まって、年に一度、「アフタヌーン・ピアノンノ」というサロンコンサートをやっています。

 

そこで、岩手に住む私の友人が弾くブラームスにとても感動したという地元の音楽友達が、初対面の彼女に、ぜひこの曲を弾いてほしい、と私の妻づてに頼んだのが、ホルベア。

 

私も妻も、この曲を初めて知りました。そして、リクエストを受けた彼女もまた、初めてだったそうです。

 

聴いてみて、気にいったのだと思いますが、今年のアフタヌーン・ピアノンノでこの曲を弾いてみたい、と連絡がありました。リクエストを受けたことが、とっても嬉しかった、と言っていました。

 

 

 

とても難しい曲ですが、彼女なら弾けるでしょう。でもそれ以上に、まったく初対面の二人が、音楽という共通の価値観を通じてつながった。そのことで、私もなんだかとても嬉しくなりました。

 

 

 

実は私も、今年はグリーグを弾きます。「At yout feet」という、短くて簡単な曲ですが、とてもゆったりして気にいっています。

 


Grieg At you Feet Gilels - YouTube

 

音楽友達がいなければ、グリーグのピアノを弾くことなどきっと一生なかったのではないかな。出会いとは縁とは、本当に不思議なものですね。

 

御縁は、大切にしないとな、感謝しないとな、と心から思いました。

 

そして、その御縁を呼びこんでくれたグリーグに、過去の偉大なる作曲家にも。