ニュー・シネマ・パラダイスの完全版と劇場公開版

私がこの世で一番好きな映画は「ニュー・シネマ・パラダイス」というイタリア映画なんですが、リアルタイムで映画館で観たわけではなく。でも初めて見たのがいつだったのか、なにがきっかけだったのかが分かりません。友人にすごく感動したよとすすめられてだったか、なんとなくツタヤで借りて見ただけだったか・・・でもとにかくなぜかうちにはこれの完全版DVDがあります。いつ買ったのか、そもそも買ったのかもらったのかすら分かりません。覚えていないのではなく、わからない。でも、私の中でははるか昔からあったかのように自然にそこに存在しておりました。

つい最近、ツタヤがブルーレイを扱うようになり、先日これのブルーレイ版を置いていたので、借りて見てみましたら、完全版ではなく、劇場公開版でした。

劇場公開版は、完全版と比べると60分くらい短くて、サイドストーリーをカットしてあるのでした。私は今まで完全版しか見たことがなかったので、あちこちであまりにも大胆に話をカットして進んでいくのが最初はどうにも不自然に感じられて、なかなか辛かったのですが、しかし確かにサイドストーリーがなくても特に困らないようにできていて、また完全オリジナルであちこちに見られる若干露悪趣味的なシーンもほとんどカットされており、なるほど最初にこれを見ればすんなりと好きになるなという気がしました。



調べてみると、もともと1989年にイタリアで155分のオリジナル版、海外では120分の劇場公開版で公開され、さらにその後完全オリジナル版として173分で日本では2005年に公開されたとのことでした。なんとも不思議ですね。こんな風に、ひとつの映像作品を3パターンも作ってしかもちゃんと楽しめるというのは。

なお、音楽のつなぎという意味では、完全オリジナル版が一番自然にできていたように思います。でもこの完全オリジナル版は、もともと劇場公開版を見た人にはストーリーが不評だったようです。知らなければ美しいままだったのになんでつけたんだというようなサイドストーリーのためです。確かにそう取れなくもないですが・・・まあ、これはこれでどちらもいいよなと私は思っています。

でも、この映画はなんといっても音楽が素晴らしい。どのシーン、どのBGMをとっても、素晴らしい。でもなんといっても、このテーマが一番。

フルート+ピアノ



ギターソロ



ギタレレソロ



サックス+アコーディオン



室内楽+ソプラノ



どの演奏もいいし、よくもまあこれだけみんながいろんな楽器で弾くものだとビックリ。それだけ愛されている曲ということですね。でも個人的にはフルートがいいなあ。

私はいつか、ピアノ連弾楽譜を作って、妻と弾けたらいいな、と思います。