茨城と兵庫のガンマ線量比較

六甲山を遠くに望む兵庫県伊丹市の実家に帰省中。DoseRAE2でガンマ線量を計測しました。

結論だけ先にはっきりと。

茨城県守谷市の私の自宅とそれほど変わらない。


守谷市の私の自宅は、自宅の屋内1階での空間線量が0.13μSv/H程度。

同じ計測機器を使って計測した伊丹市の実家1階での空間線量は、0.1μSv/Hでした。


近くに線源でもあるかと思い、何箇所かで測りましたが、変わりませんでした。



茨城へ戻ってくる途中、高速道路を何度か降りて、近隣で計測しましたところ、兵庫から離れて大津あたりで0.08μSv/H、関ヶ原で0.07μSv/H。名古屋まで来ると、0.06μSv/H。

どうも、兵庫県あたりは高いようです。

もともと、花崗岩からは微量のガンマ線が出ていて、それが多い六甲山近辺は、線量が高い場所だと聞いていました。

実家の線量がその結果なのかどうかはわかりませんが、とにかく計測した数値は、事実そのものです。




私は、この実家で生まれ、20歳まで過ごしました。私の父はもう74歳。ほかにもたくさんの人が普通に住んでいる場所です。

どの数値から大丈夫なのか、あれこれ考えてしまうけれど、今まで自分が普通に暮らし、そして今も人々が普通に暮らす場所と比較しても、それほど変わらない。

それが、事実なのだから、「外部被ばくに関しては」、茨城守谷市にあってももうあまり心配し過ぎなくてもいいかな、と確信しました。

内部被ばくについては今後も情報収集し気をつけていきますが、とりあえず、肩の荷がひとつ降りました。






うちの茨城守谷の自宅は、もともと屋外0.4、屋内0.2くらいありました。庭の芝をはがし、雨どいの下の土(ここは3μSv/Hあった)を掘って捨てることで、屋外0.2、屋内0.13まで落ちました。

娘が通う幼稚園は、パパママ作業で除染し、園グランド表面0.15くらいまで落ちました。小学校グランドは市が除染し0.1以下に。

それらは、「放射能から子供を守る会@守谷」など、子供が大丈夫か不安に思う親たちが積極的に動いてあちらこちらに働きかけた結果でもあります。私も妻も、娘が通う幼稚園にかけあってなんとかしてくれと騒いだひとりでした。

放射能に関しては、やれ1ミリ以下だ、100ミリ以下は大丈夫だ、などなど、学者の中でも言っていることが全く正反対だったりして、素人にはどちらが正しいのかほとんど見分けがつきませんでした。今でもそれは変わっていません。ようは、科学的な検証に裏付けられた定説が存在しない状態です。

定説がないので、あとは人がどう考えるか、どう感じるか、どう思うか、どう心配するか。人によって心配する度合いは違う、つまり、もはや心の問題のレベルになってしまう。だから、心配しない人にとっては「なんでそこまで心配するの?バカじゃないか」と思うのもムリはないのです。でも、どちらにも科学的に明確な根拠があるわけではない。

だから、@守谷ではたくさんたくさん測定をしていらっしゃいます。単に神経質なだけではなく、現実に目の前にあるかないかよくわからないものの正体を見極めようとしている、そういうことだと思います。私は一度だけ参加しましたが、守谷の線量が高い場所では、局所的に11μSv/Hというような場所もありました。ただし、ピンポイントですけどね。でも子供が普通に遊ぶ場所だから、ちょっとこわいです。







私がひとつ願うのは、気にする人と気にしない人が、お互いにこの話題をムリに避けたりしないこと、普通に日常会話として、放射能に関する考えを意見交換できること。

こんなことで、人間同士の間に溝を作りたくないですよね。誰のせいでもないし。

心配し過ぎるのはバカだとか、逆に心配する方は用心深く賢いとか、そういうことはないはずです。

科学的にきちんと見える数値で、話すこと。それをどう捉えるかは、人それぞれの個性と思うこと。だから、測定する前にあーだこーだと憶測で話してケンカになるくらいなら、さっさと測定して身軽になった方がいいんです。測定した数値が気になるならさっさと除染すればいいし、気にならないなら「これなら安心だね」と枕を高くして眠れます。



そのうちたぶん、携帯電話にシンチレーションカウンタ機能がつくんですよ。で、みんながあたりまえに、

「えー、ここ0.5超えてるよ、マジ〜??」
「大丈夫だよ〜、うちのばあちゃんが心配いらないって。セシウムさんこんにちはって言ってたよ」
「・・・」

みたいに普通に会話するようになるんじゃないだろうか。






ただし、原発に反対するしないは、また別の話。原発、純粋に科学的・技術的な研究だけにとどめられたらなというのが今の私の考えです。が、まだちゃんとまとまってないのでぼちぼち。