お芝居「BENT」観てきました!

今日は仕事帰りにお芝居を観てきました。



はすいけタイムス+オーガニックシアター提携公演『BENT(ベント)』
http://gladxx.jp/people/1406.html




蓮池龍三さんという方が主演です。この方とは、19thCLUBの演奏会の司会をされている関係で知り合いました。本職は声優さんでいらっしゃいます。プロダクションバオバブというところに所属してらして、同じプロにはのび太の声でおなじみの小原のりこさんなどもいらっしゃいました。




場所は所沢市の航空公園というところです。


私の職場は東京ドームのあたりで、そこから東京メトロと西武電鉄を乗り継いでいきます。どちらも乗るのは初めてです。


なので、インターネットで路線検索をして、乗り換え駅名と発着時刻を書きとめて、いざ出発。


飯田橋駅でまず第一関門。


東京メトロの路線はとても沢山あって、飯田橋駅には、東西線と南北線と有楽町線というのが入っているようです。


どれだろ。池袋に行きそうなのは・・・有楽町線かな。


と野生の勘で行きましたら、ビンゴでした。


よしよし。幸先いい。


池袋で西武に乗り換え。急行でした。始発駅だから座れるかと思ったら全然座れなかった。風邪気味なのでフラフラ。やばいなあ。私は貧血気味で、こういう時よく調子崩して電車の中で失神したことがあったので、ちょっと不安になりました。


幸い、途中でどんどん人が降りて行ったので、真ん中らへんからは座れました。


所沢に到着。ここで18:15発に乗り換えて1駅で目的地です。


電車を降りると、なんと、すぐ隣のホームに18:15発の電車が扉開けて待っててくれてるじゃありませんか。


よしよし。幸先いいぞ。


で、発車。行先は、「飯能」。


社内放送で、


「次は、西所沢〜、西所沢〜」


あれ、航空公園じゃないの??


嫌な予感がして車内の路線図を見る。








アホだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜間違えたっ






次の駅に着いて、即戻りの列車に乗り換えと思ったら、なんか事故で遅れてるって。



ああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛〜〜〜〜〜〜




時間はもう完全にアウト結局駅からタクシー飛ばしてホールに着いたのは開演から10分も経った後でした。



もしかしたら入れてくれへんかも



とヒヤヒヤしましたが、大丈夫でした。わざわざ座席まで案内してくれました。







やっと本題です。



私は自分の意思で舞台を観に行くのは、実は初めてでした。映画はまあまあ観に行きますけど。ホールは、たぶん収容人数数百名くらいの中型ホール。決して小さくはありませんでした。オペラハウスみたいに4階席まであった。私の席はだいぶ後ろの方でした。


上のリンク先にも書いてますけど、舞台は第二次大戦下のドイツ。そこでナチスの迫害を受けて捉えられて大変な目にあうホモセクシャルのお話です。




観はじめてまず、声が時々聴きとりにくいなと感じました。残響のせいもあるのですが、なにより舞台が少し遠い。遠いと声がこもったように聴こえて、「ん、今なんて言ったんだろ?」というのが時々ありました。ので、たぶんこう言ってるのかな?と推測しながら観ました。しかし途中からは耳の後ろに手をあててパラボラ集音機のようにして耳をすませたところ、だいぶ聴きとりやすくなりました


あと、音楽が全体的におとなしめでした。というか、音楽が入るとセリフが本当に聴こえないので、どうしてもそうなるのかもしれません。とにかく必要最小限のBGMという感じがしました。


ストーリーは、コミカルであっはっは〜なのかなと思っていたら全然違っていて、シリアスでした。意味深に小声で話すシーンがいくつかありました。小声だと本当によく聴こえないのですが、身ぶり手ぶりでなんとなく感じは伝わって来ます。というか全体的に大げさな身振り手振りなのですが、たぶんこれって、舞台だからなんでしょうか。遠目なので表情もよく見えない、声も小声のシーンは聴きとれない、だから大げさな身ぶりになるんでしょうか。


そして最後のシーンがクライマックスで、エンディングぽい音楽が静かに流れ、そのまま幕が下りてきて終わります。最近涙もろい私は、映画なんかだと鼻水たらして泣くのですが・・・・今日は泣けませんでした。


幕が下りて、ホールを出て、駅まで歩きながら芝居の中身を反芻している間に、「ああ、こういうお話だったのか」「こういう意味を込めていたのかな」などと思ううちに、自然に「ああ、いいお話だったなあ」とじわじわっと感動してきました。帰りの電車の中では何ともいえず頭が疲れて、しかし眠れるわけでもなく興奮していて、とにかくひたすら疲れていました。







帰宅していろいろ考えて思ったのは。


映画って、クライマックスでは大音量で感動的な音楽を流し、ドアップで顔を映し出し、ドラマチックなカメラワークで観る人たちを惹きつけますよね。映画の側から観客に向かって迫ってくるようなパワーがあるわけですよ。観客は待ってるだけ。


でも、舞台はたぶんちょっと違うと思いました。


舞台は観客がすごく五感を研ぎ澄ませて、見るもの、聴くもの、ストーリー、とにかく感覚機能をフルに働かせて頑張らなくちゃいけない。観客の側からも、舞台に近づこう、理解しようという、両方が頑張るものなんだ、という気がしました。観る方にも体力精神力が要求される。まあ、そんな大げさなもんじゃないかもしれませんが、とにかく頭使う作業。





考えてみたら、私がふだんよく観てる映画ったら、まあ至れり尽くせり、なにも頭使わなくてもストーリーが分からないなんてことはないし、声もちゃんと聴こえるし表情は小じわの歪みまでようく見える。なんも頑張らなくても観れる。まるで温泉につかって三助さんに肩流してもらってるような贅沢なことかもしれません、舞台に比べたら。


上記はあくまでこの舞台を観て私が感じた個人的な感想に過ぎません。舞台にもいろいろあるだろうから、これからいろんな芝居をどんどん観に行ってみたいなあと、そう思ったのでした。たぶん、芝居を楽しむコツみたいなのって、きっとあるんでしょうね。それを知りたいなと思いました。